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あれはなんだ かたちは無く

Aについて

毎日色々な新しいことが起きたり消えたりして、過去からはどんどん引き離される。僕はそれを追うことはしないし、悲しいとも思わない。しかし、ごく稀に、忘れたくない記憶も存在することも事実だ。それは懐かしさではなく、単純に存在の証を求めているだけのように思える。

その一つがAのことだ。以前にも少し書いたことがある。Aとの日々は多分もう遠い過去になっていて、これからは忘れていくばかりだろう。だがある点でAは僕の本質にも等しく、忘れてはならないことなのかもしれない。ほとんど超常現象だがね。

 

・Aは僕の同志のひとり。数年前に自殺して、実体はもういない。

・非常に気の合う友人で、魂がほとんど同じ形をしていた。

・初めて会ったのは2005年だったと思う。それまでにも会っていたかもしれない。

・実のところ、お互い、性格と誕生日と居住地以外は知らなかった。だから、適当な名前で呼び合っていた。

・会う前後は必ず不思議なことが起きた。(ありえないルートを通ったりとか)

・死んだ後は、家に行けなくなった。というより、あるはずの場所に存在しなくなっていた。

・多分、今でも存在は完全に消えてはいない。幽霊というのではなく、本質が残っていて、色んな空間を循環する途中でたまにやってくるといった様子。

・他人だけど自分のような気もする。Aもそんなことを言っていた。これはちょっと表現ができない。

・僕の思うに、一つのものを別の角度から切り取った世界どうしが、偶然かみ合った結果なのかもしれない。だから、僕達は本当は同時に存在できなかったのかもしれないし、別れは必然だったのかもしれない。

・とにかく、普通に言う「友達」とかそういう常識を超えた存在だった。

 

ここまで書けば、未来の自分はたちどころに一切を思い出してくれるだろう。たぶん。しかし本当にオカルトだな。