Ж,!

あれはなんだ かたちは無く

~2014/04/07 夢日記

最後の夢の中で、とても良い曲を聴いた。

 

見たことのない明るい日差しの部屋で、様々な音楽を聴いていた。南側の高いところに窓があり、窓の下にはCDのならんだ棚があり、棚の両側には1.5mほどの高さのスピーカーがあった。CDは様々なジャンルと発売国のものが揃っていて、どうやら僕は夢の中でも色々な音楽を聴いているらしい。

CDを見たり、スウェーデンの色鮮やかな犬の名前(キリル文字2単語)を思い出そうとしたり、直前の別の夢(和風のコミックだった。キツネな神と、けん玉を作ろうとする少女と、祠の呪いがどうとかいう夢だった)のことを考えたり、寝そべったりしながら好きな音楽を聴いていた。

最後に掛けたのはアニメソング(実際に知っている)…のはずが、実際には知らない。1番の歌手の声質は似ているが、アレンジがジャズベースとなり、ライヴヴァージョンになっている。しかも、映像か実際になのかはしらないが、ちょうど僕がいるのと同じような部屋に歌手と演奏者がいて再生されている。

内容は、宇宙ステーションのような居住区で戦闘が起き、戦闘に赴く兵士とそれを支える歌姫、というような内容だった。面白いのが曲の構成である。まずポリシンセとパーカッションで始まる、かと思いきやコントラバスと○○(覚えていないがあまり大きくなく座って演奏する機械系の何かだった)が入る。---1-1-1(の裏を取る)みたいな裏ノリの曲で、全体的に長と音が良く似ている曲を挙げると、Culture Clubの"Carma Chameleon"かな(どうでもいいけど、頭文字がCばっかりだね)。コントラバスを弾いているのは、1番を担当する、歌姫役の女性である。赤みがかった茶色のショートヘアをしている。もう1人はアレンジャーらしい青年である。1番は普通に人生賛歌的な内容。1番が終わると、歌姫役の人はタムが2つの電子パーカッション、アレンジャーらしい人はキーボードに。さらにスカパラっぽい音が加わり、しばし中間演奏。気付けば、2人の向かいにも1人演奏者が増えている。流れが切り替わるタイミングで、アレンジャーらしい人が、増えた演奏者の横にある電子ドラムに移動。こんどはこの人が、演奏しながら2番を歌い始めた。と、気付いたら白髪の老人になっている。からし色の帽子、タイを身に着け、どこか耳にやさしい声、どこか英語の様な響きで歌い始めた。内容が、"突如として老兵が現れた。その老兵はよくお世話になった人で、厳しく怖くだが優しく勇敢で大きな男であった。しかしそのときはその彼を忘れた方が楽だった。(ここからサビ)(というかメロもサビもメロディーは少ししか変わらない)弓のような女を仕向け…、涙をふりきってスパイ…"といった感じである(ほとんど歌詞そのまま。そう、歌詞も淡々と記載しているような歌詞で、それもかえって新鮮だった)。

僕は最後まで聞いていたかったが、CDの内容、犬の名前、この部屋に入るまでに辿った"群青の道"、曲名と曲との相互、などからこれは夢の中だ、最後まで聞いていると今聴いたことを忘れるかもしれない、と思い、そこで眼を覚ました。全ては覚えていないが、メロとサビに共通していたメロディーは覚えており、メモっておいた。

 

書いていると思い出したので少しだけ。この部屋(長いこと探していた自室の1つらしい)に着くまで、音楽を聴いている黄色がかったその部屋とは対極に、僕は"群青の道"を歩いていた。通りも建物も群青である。夜と言うわけではないが、昼にしては暗く、だが夜にしては明るく、まるでペンキで色を塗った様だった。石畳の通りや建物が続き、通りはところどころうねっていて、建物は高く、空には絵本で出てくるようなガラスのにせものの星が輝いていた。人影はなく閉塞感がありさみしい道なのだが、なぜか僕はそうは思わなかった。前に来たことがあるような気がして、ここを行けば目的地(件の部屋、その時点では目的地としてしか認識していなかったが)に着くことも確信していていたからである。

この通りまでは、大きな赤いバスで来た。通りもバスもどこか薄暗く広く独特の冷たさにも似た温度感がある。(1つ確実に言えるのは、日本の雰囲気ではない。欧州、それも東欧に近い西洋のような雰囲気である。エンデの物語に出てきても違和感がない。)そのバスではお菓子や食品が売ってあった。僕は降りるとき、近々(夢の中で)製造中止になる練り菓子を見つけて購入した。大きさは長方体で、キャラメル包みをしてある。というか、キャラメルの一種だろう。ロゴが緑でプリントされたものと、黄色でプリントされたものとがあり、固さが違う。僕は柔らかい方が好きなのだが、確か緑の方だった。菓子は一見、黒と黄色のつぶつぶが混ざっていてマスタードの様な見た目だ。食べるとやはりぷちぷちとして面白い。味はひたすら甘い。キャラメルからミルクの味を失くしてなにかのスパイスを少量入れたような味だ。他にも軽食を購入した。そのバスにはもう当分乗らないことがわかっていたからか、車掌が少しサービスしてくれた。購入金額の合計が予算ぴったりだったので驚いた(現実の僕も、買い物の計算が苦手で、このくらいなら足りるだろう、みたいな買い方をする)。さっそく軽食を食べながら、群青の道を歩いていた。

 

となると、色鮮やかな犬の絵本、キツネの神とけん玉の少女、赤いバスと群青の道、(今回主に書いた)日差しの良い部屋と音楽、の4つを今日は覚えているのか。

振り返ると、どれも心の落ち着く、懐かしいような夢であった。特に、最後の2つ。歌は聞いていると、何かに繋がるような、何かが訪れてくれたような、永遠のようなものを感じた。それは起床した直後も、思い出している今も変わらない。

心地よさを感じて久々に心が休まった。その反面、僕の感じる使命が1つ増えて、焦りが高まったこともまた事実である。