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あれはなんだ かたちは無く

~2013/06/26 夢日記

起床時間がとても遅く、1つしか覚えていない。またバランスが崩れたかな。

今回の夢から察するに、最近は夢らしい夢ばかり見ていたが、自己修復能力というか、どうも脳は元の夢世界に戻る努力はしているらしい。そこにたまに、見慣れた物が現れる――いわば普通の夢と混線することで、なまけたくもなるらしい。

夢らしい夢は、僕にとっては夢でないのだよ。脳には頑張ってほしい。

 

一人で旅行をしていた。空気は明るく、建物は高く、色彩に満ちた通りが続く街並みを歩いていた。気まぐれに入った店で昼食を摂る。煉瓦造りの壁に緑を基調とした、また店内も明るい。床はマツ科のような木目の木でできている部分と、白い石でできている部分とに分かれていて、それに合わせて店内も試食部分と購買部分に分かれているのだった。購買部分では15種類くらいのパンを売っていた。上からみると、かぎ状に曲がって設置されていた。パンを3つ4つと飲み物(アイスティー)を購入して、試食部分で食べる。試食部分の床はあまり響かない。丸テーブルと小洒落た椅子もまたマツ科のような木目の木でできていたが、シアーなモスグリーンの塗装で仕上げられていた。ふと後方に目をやると、見慣れた顔が見えた。NGFである。再会を喜びつつも、しかし彼女は何か浮かない顔をしていた。

 

気が付くと、20時くらいになっていて、宿で親戚と遊んでいた。親戚は13歳のいとこである。ここで合流したものらしい。気が付くともう一人増えていた。8歳の少女で、いとこが連れてきたらしい。名前はカリンと言った。宿と言ってもドミトリーで、少し変わった作りになっていた。作りは平安時代寝殿造を思い出させる。ごく広いフロアをいくつかの部屋に半透明の布で仕切り、各部屋の奥にはふすまのない押入れのように3段くらいの層になっていて、それぞれ中心部に梯子がかけられている。そこにも半透明の布がかけられている。部屋の手前は20人くらいが収容できるほどの広さで、ふすまのような部分は、それぞれ、8人くらいが収容できるほどの広さだった。どうもシーズンオフらしく、人は少なかった。お互いの荷物をチェックしてまとめたころには就寝時間が迫っていた。僕は寝付けないうえ、夜の静かな空気が好きなので、寝所を抜け出した。とはいっても親戚が小さいので、外には出ない。フロアを探検することにしたのだ。各部屋の外側は縁側のようになっていて、木でできた幅4mほどの渡り床と太い柱が続いている。そのさらに外は前面ガラス張りになっているが、白い厚い布がかけられており、ときどき現れる切れ目以外からは外は見えない。布をそっとめくって外を見てみると、そこは、昼間いた街とは違った。下方に白銀の高層ビルがそびえ立っている。明るいという意味では同じだが、たぶんこの世界はどこも明るいのかもしれなかった。そして意外なことに、激しい雨が降っていた。部屋の中では音も聞こえず、まるで絵に描いた風景の様だった。時折雷が落ちて一段と明るくなる。夜だというのに、豪雨だというのに、それは明るかった。遠くの方を見ると、海が続いているのが見えた。海は穏やかで、そこには雨が降っていないらしい。

 

気が付くと、幼少時代を過ごした一軒家の前を車で通り過ぎようとしていた。席は上から見て左下、つまり助手席の真後ろである。黒くて丸まったセダンである。そういえばいつも途中で車を拾って送ってもらっているっけ、と考えた。(何に対してのいつもなのかは自分でもわかっていない。)ふと助手席を見ると、いつも運転しているはずの人がそこにいて戸惑った。その人は現実には知らない人だが、どうも夢では頻繁に会う人らしい。続いて運転席を見ると、知らない女性が運転していた。女性は太り気味で、肌が白く、飴色のひっつめ髪をしていた。そのとき、いつもは曲がらない角を曲がりすぎようとしたので、落ち着いて話かけて家の前まで戻ってもらう。話を聞くと、その人はカリンの母であるらしい。いわく、カリンは変わった子で誰とも仲良くしてもらえないが、あなたがたに仲良くしていただいて本当によかった、お礼を言いにきた、ということである。ははあ、それでこの家の前に来たのか、なるほど脳内は混線しかけているな、と思った。(共にカリンと遊んだいとこは、現に今はその家に住んでいるのだ。)話をしようと思うと、もうカリンの母親は車を降りていて、家に向かって歩き出していた。仕方なく僕は、手持ちの紙にカリンはたしかに変わっているかもしれない、だけど本当に楽しく過ごせたこと、自分を受け入れられればきっと幸せになれるだろうことを書き留めた。後で渡そうと思ったのである。カリンの母親はもう家に入っていったらしい。ドアが開け放しになっていた。すると、そこから、黒い大きな半透明の猫が出てきた。この猫とは初対面だが、既に知り合いらしい。いや、以前は別の姿をしていたのかもしれない。猫の頭は子どもの頭ほどあり、胴体は1mを超えていた。この猫は辛いことを抱えているらしく、嘆きはじめた。するとカリンの母親が現れて、猫を抱き上げて慰めていた。次に瞬時に車の横に現れたと思うと、車をすり抜け、助手席の人に訴え、慰めてもらっていた。最後に、またも一瞬で僕の横にあらわれ、嘆き続けたので、僕も猫を抱きしめて慰めてやった。独特の手触りの毛並みと、暖かい体温と、皮膚の下の構造を手に感じた。完全に猫であった。決して、前の二人が慰めたから続いて慰めたのではなく、本心から哀れに思った故の行動である。残念ながら猫の嘆いた内容は覚えていない(確か存在に関わる大変なことだった)が、僕の本名を知っていたことと、助けてよ、と言われたことは覚えている。なんとかしてやりたいと思った。

 

数分後の追記:そういえば、パン屋と宿の中間で、近代的な街並みになったのだった。そして途中で近代的なコンビニに立ち寄り、パンと菓子と軽い煙草を買った。しかしこれは夢というより、ただの直接投影かな。